楝・あふち (栴檀・せんだん)



珠に貫(ぬ)く 楝(あふち)を家に 植ゑたらば 山霍公鳥(やまほととぎす) 離(か)れず来むかも


         大伴宿禰書持(ふみもち) 万葉集 巻17ー3910



玉に貫く『あふち』を家に植えたら山ホトトギスはいつも来るでしょうか。



 大伴書持さんが兄家持さんに贈った歌です。
昔々、端午の節句に楝の花を薬玉にして、ショウブやヨモギと共に飾ったのだということです。



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楝(栴檀)の木は九州、四国、本州中部以南の温暖の山地に自生する樹なのだそうで、そういえば以前、愛媛県道後温泉の公園で大樹を見たことがあります。
鎌倉の本覚寺にも大きな栴檀の樹があるので、‘あの淡い紫の花がまだ咲いているかしら’と見に行ったのですが、残念ながら遅かった!
仕方が無いので小さな実を写してきました。



有名な 『栴檀は双葉より芳し』 の栴檀は、日本には自生しない香木の白檀(ビャクダン科)のことで、万葉集に詠まれている あふち、栴檀(センダン科) つまりこの写真の木とは全く別の種類なのだとか・・・


本覚寺えびす堂の前のセンダンの木



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寄り道して〜♪
大功寺(おんめさま)に咲いていたよく似た花三種
イワガラミ             ノリウツギ             ヤブデマリ
  


初めて見たオクナ。またの名をミッキーマウスの木。
 


八幡さまの大銀杏は相変わらず人を集めていました。


鎌倉は平日にもかかわらず人と車で混雑していて吃驚したのですが、ああそうだ! もう紫陽花の季節なのだと気がつきました♪ 長谷や極楽寺の道も当分賑やかなことでしょう。


しばらくブログを休みます。
近頃情けないことに、パソコンに向かうと目がチカチカ、ショボショボ。肩がこりこり。
寄る年波には勝てません(-_-;) ちょっとここらで小休止♪
再開の時はまたよろしくお願い申し上げます。
お馴染みの皆さまのサイトには、折々にお邪魔させて頂きたいと思っておりますが・・・
いつも変わらぬお付き合い、心からありがとうございます。

先月、北海道の登別温泉に滞在中に写した『道端の花』のアルバムを作りました。
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いよいよ梅雨入りの気配になりましたね。皆さまどうぞご自愛下さいませ。