2015-10-01から1ヶ月間の記事一覧

からあゐ (けいとう)

恋ふる日の け長くあれば わが園の 韓藍(からあゐ)の花の 色に出でにけり 万葉集 巻10ー2278 恋しく思う日々が続くので、私の庭の韓藍の花のように、はっきりと顔色に出てしまいました。 ケイトウ(鶏頭) 韓藍 鶏冠草 ヒユ科の一年草 熱帯アジア原…

むぐら (カナムグラ)

いかならむ 時にか妹を 葎生(むぐらふ)の きたなき屋戸に 入りいませなむ 万葉集 巻4−759 大伴田村大嬢(おほとものたむらのおほいらつめ) いつになったらあなたと会えるのでしょう。カナムグラが生い茂ったむさくるしい家ですが、早くお招きしたいも…

秋の田

秋の田の 穂向きの寄れる こと寄りに 君に寄りなな 事痛(こちた)かりとも 万葉集 巻2−114 但馬皇女 秋の田の稲穂の向きが同じ方向に寄っているように、ただひた向きにあなたに寄り添っていたい。 たとえ世間の噂が酷くても。 * 但馬皇女(たじまのひめ…