2015-12-01から1ヶ月間の記事一覧

かへるで

我が屋戸に 黄変(もみ)つ蝦手(かへるで) 見るごとに 妹を懸けつつ 恋ひぬ日は無し 萬葉集 巻8ー1623 田村大嬢(たむらのおほいらつめ) わが家の紅葉した楓を見る度に、貴女の事を気にかけて恋しく思わない日はないのです。 *大伴田村大嬢が、妹の…

み空行く 雲も使と 人はいへど 家づと遣らむ たづき知らずも 萬葉集 巻20−4410 大伴家持 空を行く雲も使いだと人は言うけれど、家に土産を送ってやる方法も分かりません。 *故郷の家族と別れて任地に赴く防人の心を思いやって、大伴家持が詠みました…