2006-05-01から1ヶ月間の記事一覧

ゆずるは (ゆずりは)

撮影場所 上野 不忍池畔 吉野の宮に幸(いでま)しし時、弓削皇子、額田王に贈る歌一首古(いにし)へに 恋ふる鳥かも 弓絃葉(ゆずるは)の 御井(みい)の上より 鳴き渡り行く 弓削皇子 巻2−111 あの鳥は、(天武天皇がおいでの頃の)昔を恋い慕ってい…

小楢(こなら)

撮影場所 大船フラワーセンター下毛野(しもつけの) 美可母(みかも)の山の 小楢(こなら)のす ま麗(ぐは)し児ろは 誰(た)が笥(け)か持たむ 巻14−3424下毛野の、みかもの山の小楢のように可愛らしく美しい子は、いったい誰の笥(食器)を持つ…

うまら (のいばら)

撮影場所 自宅付近 道の辺の 荊(うまら)の末(うれ)に 這(は)ほ豆の からまる君を 別(はか)れか行かむ 丈部鳥(はせつかべのとり) 巻20−4352 やぶまめ 撮影場所 自然教育園道のほとりの荊の先に這いつく豆の蔓のように、からみつくお前を、ふり…

つつじ

撮影場所 沢渡温泉 水伝う 磯の浦廻(うらみ)の 石上(いは)つつじ 茂(も)く開(さ)く道を また見なむかも 日並皇子(ひなみしのみこ)の舎人(とねり) 巻2−185 水際の岩に、ツツジが盛んに咲いている道を、また見ることがあるだろうか。 撮影場所…

卯の花 (うつぎ)

撮影場所 大楠山の麓 卯の花の 咲き散る岳(おか)ゆ 霍公鳥(ほととぎす) 鳴きてさ渡る 君は聞きつや 巻10− 1976 卯の花の咲き散る岡を、ホトトギスが鳴いて行きます。あなたはお聞きになりましたか。 くすりの博物館 万葉集の植物

都萬麻・つまま (たぶのき)

撮影場所 くりはま花の国 磯の上の 都萬麻(つまま)を見れば 根を延(は)へて 年深からし 神(かむ)さびにけり 大伴家持 巻19−4159 磯のほとりのツママを見ると、根を長く伸ばしていて、年月を経ているらしい。神々しい様子をしていることよ。

やまあい

撮影場所 小石川植物園 級(しな)照る 片足羽(かたしは)川の さ丹塗(にぬ)りの 大橋の上ゆ 紅(くれない)の 赤裳(あかも)裾(すそ)引き 山藍(やまあい)もち 摺(す)れる衣着て ただひとり い渡らす児は 若草の 夫(つま)かあるらむ 橿(かし)の…