2008-06-01から1ヶ月間の記事一覧

いわたばこ

氣(いき)の緒に 思へるわれを 山ぢさの 花にか君が 移ろひぬらむ 万葉集 巻7−1360 私はあなたを命の綱と思っていますのに、あなたは、あのしぼみやすい山じさのように、気が変わってしまったのでしょうか。 * 山じさとは「イワタバコ」とする説と、…

真間の継橋

足(あ)の音(おと)せず 行かむ駒もが 葛飾(かづしか)の 真間の継橋(つぎはし) やまず通はむ 万葉集 巻14−3387 足音せずに行く馬があったらいいな。葛飾の真間の継橋を渡って、いつもあの娘のところへ通いたいな。 *女のところに忍び忍び通う男…

真間の井

真間の井 勝鹿(かづしか)の真間娘子(ままのをとめ)を詠む歌一首 短歌を并せたり鶏(とり)が鳴く 吾妻(あづま)の国に 古(いにしへ)に ありける事と 今までに 絶えず言ひ来る 勝鹿の 真間の手児奈が 麻衣(あさぎぬ)に 青衿(あをくび)着け 直(ひた)さ麻(を)…

真間の手児奈 (ままのてごな)  

手児奈堂 勝鹿(かずしか)の真間の娘子(おとめ)の墓を過ぐる時、山部宿禰赤人の作る歌一首并せて短歌古(いにしえ)に 在(あ)りけむ人の 倭文幡(しつはた)の 帯解きかへて 伏屋(ふせや)立て 妻問(つまどひ)しけむ 葛飾(かづしか)の 真間の手児…