2008-08-01から1ヶ月間の記事一覧

等夜(とや)の野に 兎(をさぎ)狙(ねら)はり をさをさも 寝なへ児ゆゑに 母に嘖(ころ)はえ 万葉集 巻14−3529 (等夜の野で兎(うさぎ)を狙っているみたいに) ちっとも寝ない児だのに、そのことでお母さんに叱られて。 *「等夜の野に 兎狙はり」…

ハナゴケ

奥山の 磐(いは)に蘿(こけ)生(む)し 恐(かしこ)くも 問ひたまふかも 思ひ堪(あ)へなくに 葛井連廣成(ふじいのむらじひろなり) 万葉集 巻 6−962 恐れながら、いま歌を作れなどとおっしゃられても、十分考えることはできません。 * これは、宴…

キタキツネ

鐺子(さしなべ)に 湯沸かせ子ども 櫟津(いちひつ)の 檜橋(ひはし)より来む 狐に浴(あ)むさむ 長忌寸意吉麿(ながのいみきおきまろ) 万葉集 巻16−3824 さしなべにお湯を沸かしなさい、みなさん。 櫟津(いちひつ)の檜橋(ひばし)から、来む(コン…