2008-10-01から1ヶ月間の記事一覧

尾花 (すすき)

人皆は 萩を秋と言ふ 縦(よ)しわれは 尾花が末(うれ)を 秋とは言はむ 万葉集 巻10ー2110 人は皆、萩が秋の花だと言うけれど、そんなことはかまいません。私は尾花の穂先こそ秋の花だと言いましょう。 10月中旬に、箱根仙石原へススキ見物に行っ…

月讀(つくよみ)の 光りに来ませ あしひきの 山き隔(へな)りて 遠からなくに 湯原王 万葉集 巻4ー670 月の光を頼りにおいでください。山を隔てて遠いというわけではありませんから このところ秋晴れが続いて、お月様も綺麗ですね。 あるピクメイトの…

秋萩

五大堂明王院 鶉(うずら)鳴く 古りにし郷(さと)の 秋萩を 思ふ人どち 相見つるかも 沙彌尼 万葉集 巻8−1558 ウズラの鳴く古びた里に咲く秋萩を、仲の良い者どうしで一緒に見たことです。 秋が深まって、萩の花も殆んど散ってしまいました。 今年は…

月草・つきくさ (ツユクサ)

百(もも)に千(ち)に 人は言ふとも 月草の 移ろふ情(こころ) われ持ためやも 万葉集 巻12−3059 あれこれと人が言いましても、ツキクサのような変わりやすい心は、 私は持っておりません。 * ツユクサの花をしぼった汁は、古くから染料として使わ…