2006-08-01から1ヶ月間の記事一覧

澤蘭・さはあららき(サワヒヨドリ)

撮影場所 瑞牆山麓 富士見林道 天皇(孝謙天皇)と大后(光明皇后)と共に大納言藤原(仲麻呂)の家に幸(いでま)す日に,黄葉(もみち)せる澤蘭(さはあららき)一株(もと)を抜き取りて、内侍 佐佐貴山君(ささきのやまのきみ)に持たしめ、大納言藤原…

土針・つちはり (メハジキ)

撮影場所 市川市万葉植物園 撮影場所 小石川植物園 わが屋前(やど)に 生(お)ふる土針 心ゆも 想はぬ人の 衣(きぬ)に摺(す)らゆな 万葉集 巻7−1338 我が家の庭先に生えている土針よ(恋しい人よ) 心から好きでもない人と一緒になってはいけませ…

棗・なつめ

撮影場所 小石川植物園 玉掃(たまばはきき)刈り来 鎌麿(かままろ) 室(むろ)の木と 棗(なつめ)が本(もと)を かき掃(は)かむため 万葉集 巻16-3830 コウヤボウキを刈って来なさい、鎌麿よ。ムロ(ネズ)とナツメの木の下を掃くんだから。 くすりの…

楝・あふち (せんだん)

撮影場所 道後公園 妹が見し 楝(あふち)の花は 散りぬべし わが泣く涙 いまだ干(ひ)なくに 山上憶良 万葉集 巻5−798 妻が見た楝(あふち)の花はきっと散ってしまったでしょう。妻を失った私の涙はまだ乾いていないのに 鎌倉 本覚寺 えびす堂前の栴檀の…

あかね

撮影場所 小石川植物園 あかねさす 紫野(むらさきの)行き 標野(しめの)行き 野守(のもり)りは見ずや 君が袖振る 額田王 万葉集 巻1−20 紫草が生えている御料地の野を走りながら、あなたは私に手を振って下さるけれど、紫野の番人が見はしないでしょ…

和草・にこぐさ (ハコネシダ)

撮影場所 小石川植物園 蘆垣(あしかき)の 中の似児草(にこぐさ) にこよかに われと咲(え)まして 人に知らゆな 万葉集 巻11−2762 にこやかに私と顔を見合わせてお笑いになって、(二人の関係を)人に知られないようにして下さい。

蓮・はちす (ハス) 

撮影場所 大船フラワーセンター ひさかたの 雨も降らぬか 蓮葉(はちすは)に 渟(た)まれる水の 玉に似たる見む 万葉集 巻16−3837 雨が降らないかなぁ。蓮の葉にたまった水が玉のようになるのを見たいものです くすりの博物館 万葉集の植物

槻・つき (けやき)

(撮影場所 大船フラワーセンター) 天飛(あまと)ぶや 軽(かる)の社(やしろ)の 斎槻(いはいつき) 幾世(いくよ)まであらむ 隠妻(こもりづま)そも 万葉集 巻11−2656 あの軽の社の古木の槻のように、いつまで人目を憚(はばか)らなければなら…