2010-03-01から1ヶ月間の記事一覧

馬酔木・あしび(あせび)

春山の 馬酔木の花の 憎からぬ 君にはしゑや 寄さゆともよし 万葉集 巻10−1926 春山のあしびの花のように心をひかれるあなたとならば、ええ、噂を立てられても構いません。 我が家の手入れの行き届かない(と云うよりホッタラカシ)の庭の馬酔木が咲き…

三枝・さきくさ (三椏・ミツマタ)

春されば まづ三枝(さきくさ)の 幸(さき)くあらば 後にも逢はむ な恋ひそ吾妹(わぎも) 柿本人麻呂歌集 巻10 1895 春が来ると先ず咲く三枝の花のように、幸せ(無事)であればいつかきっと逢えるでしょう。 恋い焦がれて苦しまないで、いとしい人…

鴛鴦・をしどり(おしどり)

磯の浦に 常喚(つねよ)び来棲(す)む 鴛鴦(をしどり)の 惜しき吾が身は 君がまにまに 大原今城真人(おおはらのいまきのまひと) 万葉集 巻20−4505 池の岩蔭でいつも呼び交わしながら住むオシドリの名のように惜しい我が身ですが あなたのお心に…