2007-11-01から1ヶ月間の記事一覧

難波宮 (なにわのみや)

冬10月、難波宮に幸しし時に、笠朝臣金村の作る歌一首 押し照る 難波の国は 葦垣(あしかき)の 古(ふ)りにし郷と 人皆の 思ひ息(やす)みて つれもなく ありし間(あひだ)に 績麻(うみを)なす 長柄(ながら)の宮に 真木柱(まきはしら) 太(ふと…

かへるで (かえで)

撮影場所 奈良公園 わが屋戸(やど)に 黄變(もみつ)かへるで 見るごとに 妹を懸(か)けつつ 恋ひぬ日は無し 大伴田村大嬢(おおとものたむらのおおいらつめ) 万葉集 巻8-1623 我が家の庭に美しく色づいたカエデを見るごとに、あなたを心にかけて恋しく…

鎌倉山

衣張山から鎌倉アルプス天園・大平山方面 薪(たきぎ)樵(こ)る 鎌倉山の 木垂(こだる)る木を 松と汝(な)が言はば 恋ひつつやあらむ 万葉集 巻14−3433 薪を樵る繁った木々を、松ノ木だ(待っている)と貴女が言うなら、なんで私はここで恋しく思…

見越しの崎 (説Ⅱ 稲村ガ崎)

七里ガ浜から 鎌倉の 見越しの崎の 岩崩(いわくえ)の 君が悔ゆべき 心は持たじ 万葉集 巻14ー3365 鎌倉の見越しの崎の岩が崩れるような、あなたが後悔なさるような浅い心など、私は決して持ちません。 * 見越しの崎は、御輿ヶ嶽、稲村ガ崎、また七…