2008-11-01から1ヶ月間の記事一覧

黄葉(もみち)

經(たて)もなく 緯(ぬき)も定めず 少女(おとめ)らが 織れる黄葉(もみち)に 霜な降りそね 大津皇子 万葉集 巻8−1512 たて糸もよこ糸も定めずに乙女たちが美しく織った黄葉に、霜よ降らないでおくれ。 * 山の錦織り成す紅葉を、乙女たちが気まま…

こも (まこも)

草枕 旅にし居れば 刈薦(かりこも)の 乱れて妹に 恋ひぬ日は無し 万葉集 巻12−3176 旅に出ているので、心乱れて、妻を恋しく思わない日はありません これまで種々の万葉植物の写真を撮りましたが,「まこも」は未だまともに写したことがありませんで…

弓張月

天の原 ふりさけ見れば 白真弓(しらまゆみ) 張りて懸(か)けたり 夜路(よみち)は吉(よ)けむ 間人宿禰大浦(はしひとのすくねおおうら) 万葉集 巻3ー289 大空を振り仰いで見ると、白木の真弓を張ったような月が出ているので、夜道はよいことでしょ…