2014-06-01から1ヶ月間の記事一覧

ささゆり

あぶら火の 光に見ゆる わが蘰(かづら) さ百合の花の 笑(ゑ)まはしきかも 大伴家持 万葉集 巻18-4086 油火の光に映えて見える私の蘰(かづら)の百合の花が美しく、なんと微笑ましいことでしょう。 天平感寶元年(749年)五月九日、秦伊美吉石竹 (はたのい…

多摩川

多摩川に 曝(さら)す手作り さらさらに 何そこの児の ここだ愛(かな)しき 万葉集 巻14ー3373 (東歌) 多摩川に晒す手作りの布がサラサラと流れるように、さらにさらにどうしてこの娘(こ)がこんなにも可愛いのだろう。 古代、多摩川の流域では手…

入梅

斯(か)くばかり 雨の降らくに 霍公鳥(ほととぎす) 卯の花山に なほか鳴くらむ 万葉集 巻10−1963 これほど雨が降るのに、ホトトギスは卯の花の咲く山で、なおも鳴いているのだろうか。 気象庁は今日、関東地方も梅雨入りしたと発表しました。 驚く…