2008-09-01から1ヶ月間の記事一覧

秋の田

吾妹子が 業(わざ)と造れる 秋の田の 早穂(わさほ)の蘰(かづら) 見れど飽かぬかも 大伴家持 万葉集 巻8−1625 妻が手ずから作った秋の田の早稲の穂のかづらは、いくら見ても見飽きることがありません。 * ある時、坂上大娘さんが、自分で種を蒔い…

をみなへし・女郎花

女郎花(をみなへし) 咲きたる野辺を 行きめぐり 君を思ひ出 たもとほり来ぬ 大伴宿禰池主(おおとものすくねいけぬし)万葉集 巻17−3944 オミナエシの咲いている野辺をめぐっていて、あなたを思い出し、私は廻り道をしてやって来ました。 爽やかな秋…

秋の風

額田王、近江天皇(あふみのすめらみこと)を思(しの)ひて作る歌一首君待つと 我が恋ひをれば わが屋戸(やど)の すだれ動かし 秋の風吹く 万葉集 巻 4−488 わが君をお待ちして恋しく思っていると、家の簾を動かして秋の風が吹いてきます。* 近江天…