2015-08-01から1ヶ月間の記事一覧
上毛野(かみつけの) 可保夜(かほや)が沼の いはゐ蔓 引かばぬれつつ 吾(あ)をな絶えそね 万葉集 巻14−3416 東歌 上野(かみつけ)の可保夜(かほや)が沼に生えているイハイツラが引けばゆるんで抜けるように 私との仲が、きれてしまわないよう…
うつせみの 常無き見れば 世のなかに 情(こころ)つけずて 思ふ日そ多き (一に云はく、嘆く日そ多き) 万葉集 巻19−4162 人生の無常さを見ると、人の世の事に心を染める気持ちにならず、物思いする日の多いことです。 今夏、お隣さんの枇杷の木にツ…
道の辺の 草深百合(くさふかゆり)の 後(ゆり)にとふ 妹が命を われ知らめやも 万葉集 巻11−2467 道のほとりの茂みに咲いている百合のように、ユリに(後で)、というあの娘の命を私は知っているだろうか。 知りはしない。(だから早く逢いたいので…