2009-05-01から1ヶ月間の記事一覧

立ちて居て たどきも知らず わが心 天(あま)つ空なり 土は踏めども 万葉集 巻12−2887 立ったり坐ったり物が手につかず、私の心は上の空です。足は地を踏んでいるのですが *これは相聞歌の「正(ただ)に心緒(こころ)を述ぶる歌(他の事物に托さず…

時ごとに いや珍しく 咲く花を 折りも折らずも 見らくし好しも 大伴家持 万葉集 巻19ー4167 季節ごとにいよいよ珍しく咲く花を、手折っても手折らなくても,眺めているのは好いものです。 蝦夷延胡索(エゾエンゴサク)と蝦夷山桜(エゾヤマザクラ)が…

菖蒲草・あやめぐさ(ショウブ)

霍公鳥(ほととぎす) いとふ時なし 菖蒲草(あやめぐさ)鬘(かづら)にせむ日 此(こ)ゆ鳴き渡れ 田邊福麿(さきまろ) 万葉集 巻18−4035 ホトトギスよ。いつと云って嫌だと思う時はないけれど、同じ鳴くなら、アヤメグサを「かずら」にする日に こ…