2009-02-01から1ヶ月間の記事一覧

春霞 (はるがすみ)

後(おく)れ居て われはや恋ひむ 春霞 たなびく山を 君が越えいなば 万葉集 巻9−1771 後に残こされて、私は恋しく思うことでしょうか。春霞がたなびく山を、あなたが越えて行かれたならば・・・ *この一首は、大神大夫(おおみわのまえつきみ)が、長…

田児の浦 (たごのうら)

三保の松原から見た田児の浦方面の海岸線 反歌 田児(たご)の浦ゆ うち出(い)でて見れば 真白にそ 不盡の高嶺に 雪は降りける 山部宿禰赤人 万葉集 巻3−318 田児の浦を通って眺望のきく所へ出て見ますと、真っ白に、富士の高嶺に雪が積っていました。…

不盡の山 (ふじのやま)

山部宿禰赤人、不盡山(ふじのやま)を望(みさ)くる歌一首天地(あめつち)の 分(わか)れし時ゆ 神(かむ)さびて 高く貴き 駿河(するが)なる 布士(ふじ)の高嶺(たかね)を 天(あま)の原 振(ふ)り放(さ)け見れば 渡る日の 影も隠(かく)らひ …

梅 (熱海梅園)

萬代(よろづよ)に 年は来経(きふ)とも 梅の花 絶ゆることなく 咲き渡るべし 筑前介佐氏子首(こびと) 万葉集 巻5−830 万代までも年は毎年やってきては過ぎ去って行くけれど、梅の花は絶えることなく、きっと咲き続けて行くことでしょう。 月日はめ…