2007-09-01から1ヶ月間の記事一覧

村雨 (むらさめ)

撮影場所 箱根 湿生花園 庭草に 村雨(むらさめ)降りて 蟋蟀(こほろぎ)の 鳴く声聞けば 秋づきにけり 万葉集 巻10−2160 庭草に にわか雨が降ってコオロギの鳴く声を聞くと、あぁ秋らしくなったなと感じます。 ひつじぐさ 撮影場所 自宅

みつながしは(かくれみの)

撮影場所 市川市万葉植物園 君が行き 日(け)長くなりぬ 山たずの 迎へを往かむ 待ちには待たじ 万葉集 巻2−90 上の歌の左註に ・・・三十年秋九月乙卯の朔の乙丑、皇后紀伊国に遊行(いでま)して熊野岬に到りて、其処の御綱葉(みつながしは)を取りて…

白露

撮影場所 箱根 湿生花園 白露に 争ひかねて 咲ける萩 散らば惜しけむ 雨な降りそね 万葉集 巻10ー2116

撮影場所 向島百花園 我が待ちし 秋は来たりぬ 然(しか)れども 萩の花そも いまだ咲かずける 万葉集 巻10−2123 私が待っていた秋はやってきました。けれども萩の花はまだ咲きません。 * 向島百花園には立派な萩のトンネルがあります。8月に行った…

撮影場所 増富温泉 ここにして 家やも何処(いづく) 白雲の たなびく山を 越えて来にけり 石上卿(いそのかみのまえつきみ) 万葉集 巻3ー287 ここからは私の家はどちらの方にあたるのだろう。白雲のたなびく山を越えてはるばる来たものだ。

うつせみ (蝉のぬけがら)

撮影場所 向島百花園 うつせみの 世は常なしと 知るものを 秋風寒み 偲(しの)ひつるかも 大伴家持 万葉集 巻3−465 この世は無常の世であるとは知っているものの、秋風の寒さに亡き人が偲ばれることです。