2006-10-01から1ヶ月間の記事一覧

なぎ・こなぎ(ミズアオイ)

苗代(なはしろ)の 小水葱(こなぎ)が花を 衣(きぬ)に摺(す)り 馴(な)るるまにまに 何(あぜ)か愛(かな)しき 万葉集 巻14−3576 撮影場所 市川市万葉植物園 苗代のコナギの花で染めた衣が、着馴れるにつれて愛着があるように、あの娘も、親しく…

ぬなは (ジュンサイ)

撮影場所 市川市万葉植物園 わが情(こころ) ゆたにたゆたに 浮蓴(うきぬなは) 邊(へ)にも奥(おき)にも 寄りかつましじ 万葉集 巻7−1352 私の心は、ゆらゆらと浮かぶ蓴葉(ぬなは)のように、岸に寄るでもなく、沖に流れるでもなく、定まりません…

稗・ひえ

撮影場所 市川市万葉植物園 打つ田には 稗(ひえ)は数多(あまた)にありといへど 擇(え)らえしわれそ 夜をひとり寝(ぬ)る 柿本人麻呂 万葉集 巻11−2476 たがやした田んぼには稗(ひえ)が沢山生えているけれど、その中から選び捨てられた稗のよ…

粟・あは (あわ)

撮影場所 市川市万葉植物園 娘子(おとめ)、佐伯宿禰赤麿(さへきのすくねあかまろ)の贈るに報(こた)ふる歌一首 ちはやぶる 神の社(やしろ)し 無かりせば 春日(かすが)の野邊(のべ)に 粟(あは)蒔(ま)かましを 娘子(おとめ) 万葉集 巻3−404…

椎・しひ (しい)

撮影場所 横須賀くりはま花の国 家にあれば 笥(け)に盛る飯(いひ)を 草枕 旅にしあれば 椎の葉に盛る 有馬皇子 万葉集 巻2−142 家にいれば器にご飯を盛ってたべるものを、囚われの旅の途中なので、椎の葉に盛って食べることだ。