2006-06-01から1ヶ月間の記事一覧

くれなゐ(ベニバナ)

撮影場所 自宅 外(よそ)のみに 見つつ恋ひせむ 紅(くれなゐ)の 末摘花の 色に出でずとも 巻10−1993 遠くから見て恋い慕っていましょう。紅の末摘花のように、色や顔に出さなくても。 くすりの博物館 万葉集の植物

 合歓木・ねぶ(ネムノキ)

この写真はsikihuukeiさんから拝借しました 昼は咲き 夜は恋ひ寝(ぬ)る 合歓木(ねぶ)の花 君のみ見めや 戯奴(わけ)さへに見よ 紀女郎(きのいらつめ) 万葉集 巻8−1461 昼は花を開き、夜は慕い合うように花びらを閉じて眠るネムの花を、私だけ見て…

しりくさ (サンカクイ)

撮影場所 不忍池 湖葦(みなとあし)に 交(まじ)れる草の 知草(しりくさ)の 人みな知りぬ わが下思(おもい 巻11−2468 河口の葦に混じっているシリクサではないけれど、私のひそかな恋心を、皆に知られてしまいました。

おほゐぐさ (ふとい)

撮影場所 大船フラワーセンター 上毛野(かみつけの) 伊奈良(いなら)の沼の 大藺草(おほゐぐさ) 外に見しよは 今こそまされ 巻14−3417 上毛野(かみつけ)の、伊奈良(いなら)の沼に生えているフトイのように、よそながら見ていた時よりも、逢っ…

蔦・つた (ていかかずら)

撮影場所 自宅付近 石綱(いはつな)の また変若(を)ちかへり あをによし 奈良の都を また見なむかも 巻6−1046 また若返って、奈良の都を再び見ることができるだろうか *石綱とはイハツタ(岩に這うツタ)のこと くすりの博物館 万葉集の植物

杜若・かきつはた

撮影場所 箱根 湿生花園 かきつはた 衣に摺り付け 丈夫(ますらを)の きそひ狩りする 月は来にけり 大伴家持 巻17−3921 カキツバタの美しい色を着物に摺りつけ、丈夫(ますらを)たちが狩りの衣装を整えて、薬狩りをする月がいよいよやって来ました。…

はなかつみ (ノハナショウブ)

撮影場所 湿生花園 をみなへし 咲く沢に生ふる 花勝見(はなかつみ) かつても知らぬ 恋もするかも 中臣郎女 巻4−675 かつて一度も知らない恋をしていることです、私は。 (・・・花勝見までは「かつて」を引き出す序) 原種ノハナショウブ 撮影場所 大…

菖蒲草・あやめぐさ (しょうぶ)

撮影場所 横須賀しょうぶ園 霍公鳥(ほととぎす) 待てど来鳴かず 菖蒲草(あやめぐさ) 玉に貫(ぬ)く日を いまだ遠みか 大伴家持 巻8−1490 ホトトギスが鳴くのを待っているけれど、まだ来て鳴かない。そうか! 菖蒲で薬玉を作る五月の節句まで、まだ日…

ちさ (エゴノキ)

撮影場所 箱根仙石原 ・・・世の人の 立つる言立(ことだて) ちさの花 咲ける盛りに はしきよし その妻の子と ・・・ 大伴家持 巻18−4106 ・・・世間の噂では、ちさの花が美しく咲いているその時に、いとしい妻と・・・ 撮影場所 鎌倉 若宮大路 エゴノ…