苗代水



言出(ことで)しは 誰(た)が言(こと)なるか 小山田(おやまだ)の 苗代水(なはしろみづ)の 中淀(なかよど)にして 


              紀女郎 万葉集 巻4ー776




先に言い出されたのはどなたでしょう(あなたなのに)
(今は)苗代水のように中途で淀んでしまって(訪れが途絶えてしまって)



大伴家持さんから贈られた『どうしてあなたに会うきっかけがないのでしょう』
という内容の歌に対してお返事した一首です。



            ☆         ☆         ☆



6月2日、もう田植えは済んだかしらと、また棚田にでかけました。
数枚の田んぼには稲が植えられていたものの、全体的には未だこれからだったようで
農家の方が田の様子を見ておられました。


我が家の周りではもう散ってしまった卯の花が、青空に白々と咲いていて、ホトトギスがしきりに鳴き、鶯も、カルガモも遊んでおりました。
例の雉が、同じ場所にいましたよ。巣があるのでしょうか。
この日は『ケン! ケン!』と二度鳴き?していました。


ところで・・・
今回、田植えの季節に田んぼへ行って、近頃は『苗代』を個々に作らないことを知りました。
今は農協などから苗を買って植えるのだそうです。








爽やかに晴れて気持のよい日でしたので、棚田から木古庭の不動堂まで、長閑な道を歩いてみました。清らかな湧き水があったり、小さな滝が落ちていたり、潤いを感じる山里です。
道沿いには木工芸の職人さんの作業場があり、通りにに作品が飾ってあったりして、それらを観賞しながらの散策も楽しいひと時でした。
            木古庭の不動滝→






地元の方が、ここに暮らして50年、この滝が一度も枯れたことはないこと、滝の上の大木が倒れた時、脇の小さな不動像は無事に残ったので、大勢の人々がお参りに訪れたことなど聞かせて下さいました。
この地で生まれ育った年配の方たちは、独特の三浦弁で話します。


常盤露草                   これも常盤露草? 
 


雪ノ下



道端の小さな花を沢山写しましたので葉山里山散歩のスライドショーにしてみました。
5分以上かかりますので、たっぷりお時間があってお気が向いた時に、どうぞご覧ください。