2009-08-01から1ヶ月間の記事一覧

月草・つきくさ(ツユクサ)

月草(つきくさ)に 衣は摺(す)らむ 朝露に ぬれて後には 移ろひぬとも 万葉集 巻7−1351 露草で衣は摺り染めにしよう。朝露にぬれた後に、たとえ色があせてしまうことがあっても。 朝夕涼風が頬をなで夏の終わりを感じるこの頃は、元気を取り戻した露…

川の瀬

川の瀬の 激(たぎつ)を見れば 玉をかも 散り乱れたる 川の常かも 間人宿禰 万葉集巻9−1685 川の瀬の激流を見ると、玉が散り乱れていると思われるほどに白い泡が立っている。この景色は、川のいつものことなのだろうか。 この夏一週間ほど滞在した増富温…

夏草・なつくさ

わが背子(せこ)に わが恋ふらくは 夏草の 刈り除(そ)くれども 生(お)ひ及(し)く如し 万葉集巻11−2769 あの人を恋する私の心は、刈りとっても次々に生えてくる夏草のようなものです。 一週間ほど、山梨県の増富温泉で静養してまいりました。 こ…