水茎(みづくき)の 岡の葛葉を 吹きかへし 面(おも)知る子等が 見えぬ頃かも
万葉集 巻12−3068
岡の葛の葉を風が吹き返して裏葉の白さが目に付くように、はっきりと顔を見知っているあの子の姿が見えないこのごろです。
くず マメ科
食用 根から澱粉(くず粉)をとる。
薬用 根(葛根)は解熱剤となる。
衣料 蔓の繊維で葛布を織る。
近所のあちこちに咲く葛の花を写してみました。
小高い山の斜面を覆うように蔓延る葛は、目にする範囲の全ての根を掘り出して葛粉にしたら
一体どれ程の量が収穫できるのでしょうか。
毎年、旺盛に茎を伸ばす葛は、きっと根も大きくて大収穫間違いなしかも?
もしも食糧難の時が来ても困らないように、若い人たちは、澱粉をとる技術を覚えておいたら良いのでは?
何しろこんなに豊富に資源があるのだから。
世の中キナ臭く、飢饉もあり得そうな世相に、心配性の老婆は暢気に写真を撮りながら、そんな事を考えるのです。
葛根湯の作り方も覚え、繊維をとって布を織る技術も身につけたら、これはもう千人力・・・かな?
葛の葉に。蛾?と思って写してみたらイチモンジセセリのようです。
そのほか、蔓延る葛の波にのみ込まれそうになりながら頑張って咲く花たち。
ボタンクサギ
サオトメバナ (可憐な花なのにヘクソカズラは気の毒で・・・)