恋しけは 袖も振らむを 武蔵野の うけらが花の 色に出(づ)なゆめ
万葉集 巻14−3376
恋しいなら私が袖を振りましょう。ですから、武蔵野のオケラの花のように
あなたは恋心を顔色にあらわさないでくださいね、決して。
8月下旬、戸倉上山田温泉滞在中の一日、『田毎の月』で名高い姨捨の棚田を訪れました。
棚田の風景と、できれば、田んぼにミズアオイが咲いていないかな〜と期待して・・・
残念ながらミズアオイは見られませんでしたが、姨捨駅から長楽寺へと下る山道で、思いがけず、蕾をつけたオケラが沢山生えているのを見つけました。今まで植物園などで見たことはあるのですが、自生のオケラを見るのは初めてです。三浦半島にも自生しているという話を聞いたことはあるものの、まだ一度も出会ったことが無くて、大いに感激して写しました。(その割には上手く写らなかった・・・いつもの事ですけど)
それにしても、こんな地味な草なのに、よく気が付いたこと、と我ながら感心してしまいました (*^_^*)
キク科の多年草。
若芽は食用。根には香気があり、胃腸などの薬用、お正月のお屠蘇にも使われるそうです。
6月 小石川植物園で
8月 姨捨で
9月 春日大社萬葉植物園で
11月 小石川植物園で