月草・つきくさ (ツユクサ)



百(もも)に千(ち)に 人は言ふとも 月草の  移ろふ情(こころ) われ持ためやも



    万葉集 巻12−3059








あれこれと人が言いましても、ツキクサのような変わりやすい心は、
私は持っておりません。


* ツユクサの花をしぼった汁は、古くから染料として使われていました。
この花摺衣の色が縹色(はなだいろ)です。
この染物は水に濡れると色褪せし易いので、歌の中で、心変わり、移り気の意味に使われています。




10月というのに、道端には露草がまだ沢山咲いています。
買い物帰りに、二段咲きの花を見つけました。
一つの苞葉から二つの花が出ています。





さすがにこの時期は、葉も花も痛んで勢いに欠けますが、初夏から秋まで長く楽しませてくれる丈夫な植物です。














薬用、食用になるそうです。どんな食感なのでしょうか?

くすりの博物館 万葉集の植物
http://www.eisai.co.jp/museum/herb/familiar/manyou.html