黄葉(もみち)



經(たて)もなく 緯(ぬき)も定めず 少女(おとめ)らが 織れる黄葉(もみち)に 霜な降りそね


  大津皇子  万葉集 巻8−1512



たて糸もよこ糸も定めずに乙女たちが美しく織った黄葉に、霜よ降らないでおくれ。



 山の錦織り成す紅葉を、乙女たちが気ままに織った布に見立てて詠んだ歌です。




先週ちょこっと箱根で紅葉狩りを楽しんで参りました。
どちらの木もひとつひとつの葉の先は痛んでいるように見えましたが、全体の色づきは良く、鮮やかな紅葉を堪能しました。
仙石原の隠れ寺長安寺は、訪れる人もまばらで、愛嬌ある羅漢像さんにもご挨拶しながらゆっくり散策できました。
一方、強羅の箱根美術館庭園は、新聞やTV等で何度か報じられたらしく、大勢の観光客でごった返しておりました。入場券を求めるのに長蛇の列です。
それでも文字通りモスグリーンの苔の絨毯に赤や黄色のコントラスト、茅葺の家屋、滝、背後に聳える早雲山との借景も絶妙で、とても美しいお庭でした。
強羅の町は、今まで見たことがないほど人が多く、登山電車やケーブルカー、ロープウェーも満員だったそうです。
平日にも関わらず、人気のある無しに関係なく食事処は何処も此処も行列で、まして話題にのぼる有名店は、一体何時間待てば順番が来るのやらと言った有様で、並ぶのが苦手な者は食事にありつけません。老夫婦はほうほうの体で宮城野まで坂を下り、コンビニを見つけてサンドイッチを買い、宿に戻って食べたのでした。やれやれ〜^_^;

またもや数知れず紅葉、黄葉を写しました。ご退屈様で恐縮ですがゴランクダサイマセ。



柿を貰った羅漢さん          池で踊る羅漢さん


仙石原 長安寺の紅葉


箱根美術館の紅葉


箱根美術館の紅葉


箱根美術館庭園


俵石から金時山を望む