桑 (くわ)




たらちねの 母が園なる 桑すらに 願へば衣(きぬ)に 着すとふものを


    万葉集 巻7−1357




母の畑に植えてある桑でさえ、願えば絹の衣を作って着せてくれるというのに。
(どうしてあなたを自分のものにできないのでしょう。)





もう二週間も経ってしまいましたが、箱根に絵を観に行きました。
楽しみにしていた絵でしたが、美術館の空港並みのセキュリティーや、シェルターのような建物に些か疲れと閉塞感を覚えて早々に退散し、気分直しに緑滴る道を宮ノ下までぶらぶらと歩いて下りました。
道中?箱根の山には大きな桑の木が意外に多いのに気が付いて写真を撮ったり、黒く熟した実を眺めたり。
かつて、この近くにツレの勤務先の保養施設があって、宿泊客の少ない日に泊まると、管理人さんご夫妻が近くで摘んだ葉っぱや木の芽を天ぷらにして「サービス」と言いながら出して下さった。
あの中にクワの葉もあったのかも。タラの芽など香りがよく美味しくて、父がたいそう喜んだことを思い出します。



小涌谷から二ノ平、強羅方面への道。大涌谷の噴火の影響か、ガラガラです。


箱根登山小涌谷駅付近の紫陽花


左、国道1号線宮ノ下付近。いつもなら車が数珠つなぎなのに・・・



宮ノ下温泉、小さな宿の小さなおもてなし。「行水」じゃなく「足湯」です。


ホテルもお客さん少なめかな? ウイステリアのディナータイム


メインダイニングの朝


出山の鉄橋


今夕、ヒグラシが鳴き始めました。
例年より早いような気がします。まさか梅雨明けとか?