秋の七草

秋の野に 咲きたる花を および(指)折り  かき数ふれば 七草の花
                   山上憶良 万葉集 巻8−1537                         




                 撮影場所 瑞牆山麓 富士見林道


わが岡の 秋萩の花 風をいたみ 散るべくなりぬ 見む人もがも

                        大伴旅人 巻8−1542



尾花

                       撮影場所 箱根 台


秋づけば 尾花が上に 置く露の 消ぬべくも我は 思ほゆるかも
           日置長枝娘子(へきのながえをとめ) 巻8-1564




葛花

                            撮影場所 自宅付近


ま葛延ふ 小野の浅茅を 心ゆも 人引かめやも わが無(な)けなくに                          巻11−2835




なでしこ

                        撮影場所 増富温泉


なでしこが 花見る毎に おとめ等が えまいのにほい 思ほゆるかも
                          巻18−4114
                          



女郎花

                          撮影場所 箱根 仙石原

手に取れば 袖さへ匂ふ 女郎花 この白露に 散らまく惜しも
                          巻10−2115




藤袴

                          撮影場所 小石川植物園

萩の花 尾花 葛花 なでしこの花 女郎花 また藤袴 あさがほの花
                          山上憶良 巻 8-1538




あさがほ(桔梗)

                          撮影場所 増富温泉

朝顔は 朝露負ひて 咲くといへど 夕影にこそ 咲きまさりけれ                          巻10−2104


                        くすりの博物館 万葉集の植物