橘・たちばな




橘の 下吹く風の 香ぐはしき筑波の山を 恋ひずあらめかも

     
助丁占部廣方(すけのよぼろうらべひろかた) 万葉集 巻20−4371



橘の木の下を香ぐわしい風が吹く筑波山を恋しく思わずにいられません。


筑紫へ向かう防人の詠んだ歌です。古来、筑波山には橘が自生していたのですね。
香ぐはしき風は花橘の香りでしょうか。



筑波山神社境内の歌碑


みかんと女体山を写した・・・つもり・・・(^^ゞ





筑波山麓を歩いていて、家々の庭に3cmほどの小さなみかんが生っているのを目にしました。
これは日本原産の橘の一種で、地元では『福来(ふくれ)みかん』と呼んでいます。
『ふくれ』とは横に平べったい形が『ふくれっ面』のように見えるから、と宿で貰った観光パンフレットに書いてありましたが、ホントにお多福みたい! 愛嬌のある可愛い実です。
福が来ると当て字をして縁起をかついでいる、とも書いてありました。



普通、日本原産の自生の橘の実は食べられないと言われますが
この福来みかんは甘味も酸味も濃くて美味しいそうです。
香りのよい皮は七味唐辛子に利用され、筑波山土産として販売されています。
これはぜひ買って帰ろう、と製造直売のお店に行ったのですがお休み・・・
仕方が無い、宿の売店にもあるだろうからと高を括っていたら
『申しわけアリマセン、柚子入りの七味唐辛子ニナリマス』
との事で、『ま、柚子でもいっか』と成り行きで買うことになり
帰宅して良くよく見れば『栃木県産』の七味唐辛子なのでした ^_^;



帰途 TXつくば駅で見つけた物産店『つくばの良い品』を覗いてみたら
つくば七味唐辛子がありましたが柚子入り買っちゃったので
いま流行り?の食べるラー油を一つ購入しました。