不盡の山 (ふじのやま)



山部宿禰赤人、不盡山(ふじのやま)を望(みさ)くる歌一首

天地(あめつち)の 分(わか)れし時ゆ 神(かむ)さびて 高く貴き 駿河(するが)なる 布士(ふじ)の高嶺(たかね)を 天(あま)の原 振(ふ)り放(さ)け見れば 渡る日の 影も隠(かく)らひ 照る月の 光も見えず 白雲(しらくも)も い行きはばかり 時じくそ 雪は降りける 語り継ぎ 言ひ継ぎ行かむ 不盡(ふじ)の高嶺は

万葉集 巻3−317



天と地が分かれた時から、神々しく高く貴い駿河の国の富士の山を、天空に振り仰いで見ると、大空を渡る太陽の光も隠れ、照る月の光も見えず、白雲も山に行く手をはばまれて、雪は常に降っています。この富士の山をいつまでも語り伝え、言い継いで行きましょう。


この歌には、フジ(富士)に「不盡」と「布士」の、二種類の万葉仮名が使われています。



今までに、富士山の写真は数限りなく写してきましたが、改めて見直してみますと、これは!と思える写真が一枚もありません(*_*;  いつも行きあたりばったりに写していますから、落ち着きの無い写真ばかりです。富士山のようなスケールの大きな対象は、三脚や良いレンズも用意して、もっと腰を据え、イメージも描いて、時間をかけて丁寧に写すべきなのでしょうね。でもこれは、粘りの足りない私にはとても出来そうもないので、相変わらず落ち着きの無い写真を撮り続けてまいります (*^_^*)
撮り溜めた中から、表情の違う富士山を並べてみました。


箱根 駒ヶ岳山頂から





芦ノ湖  風が強い日                               


穏やかな日



夏の富士山 河口湖


近所の公園から


伊豆 函南町から


白雲もい行きはばかり



三保の松原


女満別行きの飛行機から