世間(よのなか)を 憂(う)しとやさしと 思へども 飛び立ちかねつ 鳥にしあらねば


                     山上憶良 万葉集 巻5−893




この世の中はつらく、身の細るような思いもすることだけれど、何処かへ飛んで行ってしまうこともできない。鳥ではないのですから。



「やさし」の語源は「痩ス」。ヤス→ヤサシ(痩せるような気持がする)。これが後に「恥かしい」「優美な」という意味に転じ、さらに「平易(易しい)」の意味となる。



トビ



先日、小鳥を写してみようと思いたって、小枝に蜜柑を刺し誘ったところ、早速ヒヨドリメジロがやって来ました。雀は何故か来ません。ミカンは嫌いなのかなぁ・・・?
ヒヨドリは大食漢で、他の個体が来ても追い払って独り占めです。
メジロは、何時も繁みの中でピヨピヨと待っていて、ヒヨドリがちょっと席を外した隙にミカンを啄ばんでいます。ヒヨドリメジロも首を傾げたりする仕草が、とても愛らしいです。


ヒヨドリ


メジロ