入日と月



わたつみの 豊旗雲(とよはたくも)に 入日(いりひ)さし 今夜の月夜(つくよ) あきらけくこそ 


                     中大兄皇子 万葉集 巻1−15



大海の豊旗雲に入日の差すのを見た今宵は、月も清かに照って欲しいものです


*「あきらけくこそ」の部分は、万葉仮名では「清明己曾」で、「さやに照りこそ」「さやけくありこそ」等、いろいろな読み方がされているようです。
また、「入日さし」は「伊理比弥之」で「いりひみし」とも読まれています。


2・3日、好いお天気が続きますので、昨日、思い立って、江の島の夕日を見に行って参りました。風も静かで、それ程寒さも感じませんでしたので、久しぶりにゆっくり日が沈むのを眺めておりました。
こんな日暮れ時には、観光客も少ない事と思っていたら、まぁ!若いカップルが一杯。夕日を眺めたあと、新鮮なお魚やシラス丼を召し上がってお帰りのようです。


稚児が淵から



箱根の山に沈む夕日



東の空、鎌倉山の上に、まんまるい月が昇りました。今宵は清かな月夜でした。