暇(いとま)無み 五月をすらに 吾妹子が 花橘を 見ずか過ぎなむ
萬葉集 巻8−1504 高安王
暇がないので、五月なのに、あの娘の家の花橘を見ずに過ごしてしまうのでしょうか。(見に行きたい)
今日の歌は花橘の一首を選びましたが、上の二枚の写真、実は庭の花柚子です。
タチバナは蜜柑の原種らしいですが、当時のミカンは酸味が強く、生で食べることは殆どなかったそうです。
同じ柑橘類だし、酸味が強くそのまま食べる事の少ない点も似ているし・・・この歌、使っちゃお。
下の写真は「くりはま花の国」の温室入り口に、鉢植えで置かれていました。
蕾が紫色で、私は初めて見ましたので珍しがってパチリ!
柑橘系の花に相違ないとは思いますが、名札が付いてなくてその名が分かりません。
今の時期は白い花の咲く木が多いですね。 次の三枚もわが家の庭に咲く白い花です。
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プリンさんにコメント頂いて、庭の山椒の実を撮りました。4〜5ミリ程の小さな実ですが、こうしてみると確かにミカン科ですね。一粒割ってみたらたらとても瑞々しくて、舐めるとピリリと辛く舌が痺れました。せっかくだから ちりめん山椒 でも作りましょうか と実を少し摘んだ後の指先には柑橘系の爽やかな残り香がありました。