牛  心の著く所無き歌 (意味不明な歌)




我妹子が 額(ぬか)に生(お)ひたる 双六の 牡牛(ことひのうし)の 鞍の上の瘡 (かさ)


安倍子祖父(あべのこおぢ) 万葉集 巻16−3838



妻の額に生えている双六の、大きな牡牛の鞍の上のできもの・・?!☆×○※△□?・・


ある時、舎人親王(とねりのみこ)が 『もし、意味不明な歌を作る人がいたら、褒美に金をあげましょう』と云われました。大舎人安倍朝臣子祖父が、すぐにこの歌と別の歌、二首を作って献上し、銭二千文を賜りました。
銭ニ千文って今のお金に換算したら幾らになるのでしょう・・・?



                
                     



写真は全て、スイスの旅の移動中に車窓から撮りました。
歌は牡牛を詠みこんでいますが、写真の牛はたぶん乳牛で雌牛だと思います。雄々しい和牛だと良かったのですが、意味不明がテーマの歌なので、ま、いいか〜(笑)

スイスの牧草地は草刈りの時期で、干し草ロールの準備に忙しそうでした。男性が草を刈り、女性がそれを寄せ集める作業です。子供達も手伝って家族総出で働いている姿もありました。日に焼けて逞しい健康的な若い家族を見て、日本でもかつてはこんな風景があったなぁ・・・と柄にも無く感慨に浸ったのでした。