ま愛(かな)しみ さ寝に吾(わ)は行く 鎌倉の 美奈の瀬川に 潮満つなむか
万葉集 巻14−3366
妹(いも)可愛さに、わたしは共寝をしに出かける。鎌倉の美奈瀬川に今頃は潮が満ちているだろうか。
稲瀬川河口(由比ガ浜)
蛇足 ここは歌舞伎の「白浪五人男 稲瀬川勢揃場」の舞台でもありますが、実際は細い流れで、河竹黙阿弥の頃も、それほど大きな川だったとは思えません。あのイメージは江戸の大川ですね。
現在は水量も少なく、汚れていて残念です。
白浪五人男 稲瀬川勢揃場(古い歌舞伎座のプログラムから)