茅花(つばな)


                          撮影場所 久里浜の道端


戯奴(わけ)がため わが手もすまに 春の野に 抜ける茅花そ 食(め)して肥えませ  
                    

               紀郎女(きのいらつめ) 巻8−1460



わが君に 戯奴(わけ)は恋うらし 賜(たば)りたる 茅花を喫(は)めど いや痩せに痩す 


                  大伴家持   巻8−1462


                          
1460:お前さんのために、一所懸命に春の野で抜いたツバナです。召し上がってお太りなさいませ。


1462:わが君に、手前は恋しているらしゅうございます。頂いたツバナを食べても、いよいよ痩せてゆきます。


                            くすりの博物館 万葉集の植物