夕日




       山高み 夕日隠りぬ 浅茅原(あさぢはら)
            後(のち)見むために 標(しめ)結はましを

                                     万葉集 巻7−1342



   山が高いので、もう夕日が隠れてしまいました。
   浅茅原を後でまた見るために、しるしの標(しめ)を結んでおけばよかった。






4月8日、近所の小さな公園から富士山に沈む夕日を見ました。
以前ここで、富士の右稜線に沈む太陽を見たことがあって、これならきっとダイヤモンド富士が見られる筈、その頃は観に来よう、と思ったものの、いざその頃になると忘れていたり、ちょうど気忙しい時間帯なこともあって、つい見そびれていたのですが、今日あたりは、もしや・・・ふっとその気になって、包丁をカメラに持ち替え行ってみました。
予想がほぼ当たって、大きな太陽が富士山頂の左寄りに沈んでゆくのが見られました。
とても見応えのある光景で、ダイヤモンドのように光り輝く瞬間を、今か今かと待ち構えていたのですが、愛想のない太陽はピカリとも輝くことなく、早足で富士山に隠れてゆきます。それはさながらゴールドパール。
この時期は大気が霞んでいるので、ダイヤモンドを期待するのは無理なのでしょうか?
8日は左寄りに沈んだので明日こそ真上かも、と翌9日も行きましたら、好いお天気なのに、富士山の周囲だけ黒い雲がかかっています。夕暮れ時の冷えを堪えながら眺めていますと、一瞬雲が動いてチラリと夕日が顔を覗かせました。二枚目がそれですが、真上にかかっているように見え・・・なくもない・・・



下の写真はツバナ(茅)です。浅茅原ってこのような草が一杯生えている広い野原かしら?




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では、ゴールドパール富士?をご覧ください。