2015-01-01から1年間の記事一覧

霞む富士山

霞ゐる 富士の山傍(やまび)に わが来なば いづち向きてか 妹が嘆かむ 万葉集 巻14−3357 霞がかかっている富士山の麓に私が行ったら、妻はどちらを向いて嘆くのでしょうか。 伊豆の畑毛温泉から望む富士山です。 一枚目、霞む富士山を写したのですが…

わが背子を 大和へ遣りて まつしだす 足柄山の 杉の木の間か 万葉集 巻14−3363 夫を大和へ遣って私は待つだけなのです。足柄山の杉の木立の間に。 * * * 熱海から箱根に廻って帰宅する日、宮ノ下から見上げる空は雲一つない快晴でしたので、このま…

梅と桜

梅の花 咲きて散りなば 桜花 継ぎて咲くべく なりにてあらずや 万葉集 巻5−829 薬師張氏福子 (くすしちょうしのふくし) 梅の花が咲いて散ったならば、すぐ続いて桜の花が咲くようになっているではありませんか。 * 天平二年正月十三日に、大宰府の帥…

椿

あしひきの 八峰(やつを)の椿 つらつらに 見とも飽かめや 植ゑてける君 万葉集 巻20−4481 大伴家持 つくづく見ても見飽きることがありましょうか。この椿を、そしてこの椿お植えになったあなたを。 * 大原真人宅での宴の折に家持さんが、真人邸の庭…

迎春

あけましておめでとうございます 2015年 元旦