段蔓と桜




この花の 一枝(ひとよ)のうちは 百種(ももくさ)の 言(こと)持ちかねて 折らえけらずや



 萬葉集 巻8−1457 娘子(おとめ)




この花の一枝のうちに、あまりにも多くの言葉が込められているので支えきれなくて、このように折れてしまったではありませんか



  万葉集 巻8−1456 藤原廣嗣(ふじわらのひろつぐ)の「桜の花を娘子(おとめ)に贈る歌」に娘子が和(こた)えた一首です。






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平成14年秋に改修工事が始まった若宮大路の段蔓が、16年3月30日に竣工、通れるようになったので早速歩いてきました。
桜とツツジは植え替えられ、道は桜の根を傷めないよう特殊舗装を施してあってやや違和感あり。
真新しい石灯籠がずらりと並んでおりました。古い石灯籠は何処に行ったのでしょうか?
桜の木というものは、枝が横に大きく張って、こんもりとしているイメージですが、若木の桜は真っ直ぐに天を指して、ポプラか銀杏の並木のようです。でも桜色の並木です。

段蔓から三の鳥居をくぐって源氏池、大蔵幕府跡や源頼朝墓辺りの道の、まだ六分咲き程の桜を観て歩きました。
お気に入りの小路を巡りながら駅に戻るついでに立ち寄った本覚寺の枝垂桜は、殆ど散っていたのでした。







大蔵幕府跡付近の道


二の鳥居


段蔓  特殊舗装の道はこんな色に変わりました。