梅の花





梅の花 夢(いめ)に語らく 風流(みやび)たる
   花と我(あれ)思(も)ふ 酒に浮かべこそ


          万葉集 巻5ー852   大伴旅人



  梅の花が夢に出てきて語ることには
  私は風雅な花だと思う、どうか酒杯に浮かべて欲しい と。









梅の花は畑毛温泉の大仙家さんのお庭に咲いていたのを写しました。
この温泉地を訪れるようになったきっかけは、父亡き後、母がどことなく調子悪そうなのが気になって、温泉療養にでも連れ出そうと本や雑誌を買って調べ、伊豆に畑毛温泉という国民保養温泉地があると知ったからでした。
その頃の大仙家は個人の経営する湯治宿で、とても趣のある広い日本家屋は、元は河合武雄という新派の俳優さんの別荘だったそうです。
泉温34〜37度の冷泉で一時間くらい長湯をして、神経痛、高血圧、動脈硬化に効能ありとか。
母を連れてきた頃のこの宿の常連さんは、経済的に恵まれたご隠居さん風の方が多く、お家を建て替える間、六か月滞在予定などいう老婦人がいらしたりと、長閑ににのんびり過ごすお年寄り、若い方は松葉杖ついて怪我の治療目的の方などおられました。
何故か女中頭さんが威勢がよく、やたら威張りん坊。でも湯治客の皆さんはそんなのどこ吹く風、ゆったりしたものでした。
帰る日お土産に持たせてくれた梅干は、お庭で穫れた梅の実を漬けたもので、その頃の梅の木が今も残され、春になるとお庭を彩っています。
現在は、リゾートホテルを各地に展開する会社が買い取って「大仙家」の名を残して経営しており、建物も、お客あしらいもすっかり変わりましたが、お庭だけは往時の俤を留めています。


田んぼの向こうに大仙家


お風呂は冷たい浴槽、温い浴槽、沸かした浴槽と露天風呂があります。


散歩中に出会ったツグミカップル。水浴びも仲良く一緒に。
  


夕焼け空が綺麗でしたので。



                              *          


わが家の梅の木にミカンを刺したらメジロがやってきました。
 
 


今日、ようやく開花した一輪♪