山萵苣(やまぢさ)  いわたばこ




山萵苣(やまぢさ)の 白露しげみ うらぶるる 心も深く 我が恋やまず


  万葉集 巻11−2469  




山ぢさの花が白露の重みにうなだれるように、心も深くしおれて、私の恋は止むことがありません。





                     
   〜〜*〜〜*〜〜*〜〜*〜〜*〜〜



日曜日は北鎌倉での昼食会にお呼ばれで、工夫を凝らしたお料理を堪能しました。
静かな住宅地の中の、懐かしい昭和の気配を感じさせる古民家(昭和の建物を古民家と言ってよいのか・・・)の二階の一角に席が用意されており、手の込んだお料理が二時間程かけてゆっくり運ばれてきます。間合いも良く、おしゃべりも弾んで楽しいひと時を過ごすことができました。ここは女性に人気のお店のようで、お席は満席。当方の無骨な男子四人、他のグループに男性お二人、あとのお席は全て女性のお客様。このような女性に好まれるお店が今繁盛するのですね。料理人さんは常に目先の変わった献立を考えなくてはならなくて大変です。それが腕の見せどころなのでしょうけど。







食事のあと、イワタバコを観に東慶寺に寄りました。今年は雨が少ないせいか、やや瑞々しさに欠けるかなぁ、色味がいつもより濃いかなぁと感じました。でも濃い目の紫もまた違った魅力があり素敵です。
紫陽花も例年に比べて花が少ないように見えましたが、今日の雨で生気を取り戻したかもしれませんね。
菖蒲は見頃でとても綺麗でした。本堂の前庭にはホタルブクロがたっぷり。
時折、まるで杏のように大きくて黄色に熟した梅の実が、ボタッと音を立てて落ちる様も六月らしい風情を醸しておりました。こんなに見事な梅で漬けた梅干し、美味しいだろうなぁ!