山橘・やまたちばな(ヤブコウジ)



消(け)残りの 雪に合(あ)へ照る あしひきの
                  山橘を 裹(つと)に摘み来な


        大伴家持 万葉集 巻20−4471



消え残りの雪に照り映える山橘の実を土産に摘んで来よう。



たまに散歩する道の大きなアカガシの木の根元に、艶々とした小さな赤い実を見つけました。
横須賀しょうぶ園に藤や菖蒲を観に行く時に通る道で、冬の頃に歩いたのは初めてでしたので
思いがけない出会いにチョッピリ嬉しくなりました。
一枚目の写真がそれです。
ほの暗い切通しのような崖に、愛らしい真っ赤な実が輝いておりました。


『雪が降ったら、消え残りの雪の中の赤いヤブコウジの実を撮りに行こう』
と何年もず〜っと思っているのですが、寒かったり足元が悪かったりで
いざとなると中々家を出られません (*^_^*)


ヤブコウジはまたの名を『十両』と云うそうです。


万両 (庭の万両を雨の日に写しました)



千両 (小鳥が啄ばんで残り少なくなった千両を、まとめて花瓶に挿しました)



百両=カラタチバナ (鎌倉の大功寺で)



十両ヤブコウジ (北鎌倉の東慶寺で)