都鳥  (みやこどり)




舟競(ふなぎほ)ふ 堀江の川の 水際(みなきは)に 来居つつ鳴くは 都鳥かも



 万葉集 巻20−4462 大伴家持



舟が先を競って上る堀江の川の水際に来て鳴いているのは都鳥(みやこどり)なのでしょうか。



 都鳥とはユリカモメ(カモメ科)のこと。
伊勢物語在原業平の歌にあるように、頭が白く、背中が銀色で、嘴と脚とが赤く、尾が純白な鳥。入り江に来て小魚などを取る。イリエカモメが転じてユリカモメになったのだろうという。
別にチドリ科のミヤコドリとする説もある。 日本古典文学大系より。
  




無性に温泉に浸かりたくなって、ふらりと熱海に出かけました。
熱海の海岸にはもうユリカモメが来ていて、ウミネコと一緒に暢気そうに日光浴をしたり、波にプカプカ浮かんだり
観光船を追いかけて飛び回ったりしておりました。



海岸を散歩していたら、「サンレモ」という名の観光船がちょうど帰ってきたところでした。
乗ってみる? うん、乗ってみよう!
錦ヶ浦の沖まで行って引き返す、唯それだけの余りパッとしない30分ほどの遊覧です。
海風に吹かれながら街の風景を眺めたり、カモメに餌をやって遊んだり・・・が、ちょっとした楽しみでしょうか。



乗船すると係の人が「早く海中展望室に下りて魚を見てください。出港したら魚は見られませんよ」
としきりに促します。言われるままに下りて行くとと・・・


沢山の魚が泳ぐのが見られました。桟橋の下を囲った水槽かしら? 
水が濁っていて魚の種類は判別しにくいですが、鯛が多いなと思いました。


観光船が岸を離れました。糸川河口です。


飛んでるユリカモメの顔が撮れました (*^^)v


錦ヶ浦です。


錦ヶ浦の断崖に洞窟があることを初めて知りました。ここは人気のダイビングスポットなのだと船員さんの説明。
それなら船を洞窟の近くまで寄せたら、海中展望室から綺麗な魚が泳ぐのを観察できるのでは? 
ダイバーと衝突の危険があるから寄せられないのかな?


熱海の街を海から眺めるのは初めてです。


私たちが下船してすぐに、次のお客さん達が乗り込みます。
熱海銀座など歩いていても観光客は余り見かけず、シャッターを下ろした店舗もあって心配になりますが
この遊覧船にはそれなりの集客力があるようです。


賑やかなカモメたちを従えてまた遊覧船が出て行きます。


晴れた日の、熱海の南国的な明るさは結構気に入っています♬