舟競(ふなぎほ)ふ 堀江の川の 水際(みなきは)に 来居つつ鳴くは 都鳥かも
舟が先を競って上る堀江の川の水際に来て鳴いているのは都鳥(みやこどり)なのでしょうか。
* 都鳥とはユリカモメ(カモメ科)のこと。
伊勢物語の在原業平の歌にあるように、頭が白く、背中が銀色で、嘴と脚とが赤く、尾が純白な鳥。入り江に来て小魚などを取る。イリエカモメが転じてユリカモメになったのだろうという。
別にチドリ科のミヤコドリとする説もある。 日本古典文学大系より。
無性に温泉に浸かりたくなって、ふらりと熱海に出かけました。
熱海の海岸にはもうユリカモメが来ていて、ウミネコと一緒に暢気そうに日光浴をしたり、波にプカプカ浮かんだり
観光船を追いかけて飛び回ったりしておりました。
海岸を散歩していたら、「サンレモ」という名の観光船がちょうど帰ってきたところでした。
乗ってみる? うん、乗ってみよう!
錦ヶ浦の沖まで行って引き返す、唯それだけの余りパッとしない30分ほどの遊覧です。
海風に吹かれながら街の風景を眺めたり、カモメに餌をやって遊んだり・・・が、ちょっとした楽しみでしょうか。
乗船すると係の人が「早く海中展望室に下りて魚を見てください。出港したら魚は見られませんよ」
としきりに促します。言われるままに下りて行くとと・・・
沢山の魚が泳ぐのが見られました。桟橋の下を囲った水槽かしら?
水が濁っていて魚の種類は判別しにくいですが、鯛が多いなと思いました。
錦ヶ浦の断崖に洞窟があることを初めて知りました。ここは人気のダイビングスポットなのだと船員さんの説明。
それなら船を洞窟の近くまで寄せたら、海中展望室から綺麗な魚が泳ぐのを観察できるのでは?
ダイバーと衝突の危険があるから寄せられないのかな?
私たちが下船してすぐに、次のお客さん達が乗り込みます。
熱海銀座など歩いていても観光客は余り見かけず、シャッターを下ろした店舗もあって心配になりますが
この遊覧船にはそれなりの集客力があるようです。