建長寺



鐘つけば 銀杏ちるなり 建長寺            漱石




二ヵ月ほど前の新聞のコラムで、夏目漱石の「鐘つけば・・」の一句が紹介されました。
かの、余りにも有名な正岡子規の 柿くへば 鐘が鳴るなり 法隆寺 は、この漱石の句を踏まえて詠んだもの
という内容でした。
へぇ〜〜! そうだったのね!  知らなかった。
ところで、建長寺に銀杏の木、あったっけ? 確認してこよう。


私にとって建長寺は、この寺域内に在る学校のPTA会員として、また天園ハイキングコースの出入り口としても極く身近なお寺さんでしたが、いつの間にか足が遠のき、ただ門前を素通りするばかりでした。デジカメを使うようになってから建長寺を写した記憶がないので、恐らく十年の余もご無沙汰だったように思います。
そんなこんなで久々の拝観なのでした。(11月30日)
でもって、銀杏の木はあるのかな? 見まわしたけれど無い。
奥まで行ったらあるのかな? 半僧坊の参道脇にありました。あまり樹形はよろしくないようで。
石段の右側にももう一本、葉がまだ青々と茂った木がありました。こちらの方が大きいのかな? 
漱石さんはどの銀杏をご覧になったのでしょうか。
後で調べたところ、回春院という塔頭にも銀杏の木があるらしいので、そちらでしょうか。 はてさて・・・? 


この時期、鎌倉は押すな押すなの観光客で賑やかですが、建長寺にも観光バスが4台も入っており、中国語のお客様が行き交っているのでした。
今年の鎌倉の紅葉はどちらも中々見応えがあったようです。




←総門 (巨福門)

 

度重なる災禍に、創建当初の建物は残っていない建長寺ですが、三門、仏殿、法堂、唐門、方丈、と近世の建物が直線に配置されています。


総門  京都 般舟三昧院(はんじゅざんまいいん)に 天明3年(1783年)建立され
     昭和18年、此処に移築された。
三門  安永4年(1775年)再建。
仏殿  正保4年(1647年)芝増上寺の霊屋を移築。
法堂  文化11年(1814年)再建。
唐門  仏殿と共に芝増上寺より移築。
方丈  総門と同じく京都 般舟三昧院より移築。

梵鐘  建長7年(1255年)鋳造。
 


鐘楼


三門


柏槇と仏殿


本尊 地蔵菩薩像  丈六の大きなお像です。


仏殿、法堂、奥に大庫裏


唐門


方丈


方丈庭園


方丈 龍王殿


半僧坊参道の銀杏
 


半僧坊の烏天狗


半僧坊



半僧坊から相模湾遠望  西から雨雲が空を覆いはじめてちょっと残念・・・


モミジとイチョウ