足(あ)の音(おと)せず 行かむ駒もが 葛飾(かづしか)の 真間の継橋(つぎはし) やまず通はむ
万葉集 巻14−3387
足音せずに行く馬があったらいいな。葛飾の真間の継橋を渡って、いつもあの娘のところへ通いたいな。
*女のところに忍び忍び通う男たちの願いを歌っています。
勝鹿(葛飾)の真間は現在の千葉県市川市真間のことで、かつて下総国の国府があった国府台(こうのだい)南端の崖下にあります。
昔、この辺りまで海が入りこんで入江になっていて、いくつかの洲があり、その洲と洲に板をつらねた橋が掛かっており、それを継橋というのだそうです。
今ある継橋は、「後人の手児奈追慕の名残りか」とは、犬養孝先生説。
坪庭のようで水も流れていません。
日蓮聖人歌碑と投句ポスト
みな人を 渡しはてむとせしほどに 我身はもとの 真間の継橋
以上、三日間、真間シリーズでした。